5月21日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、(株)築地玉寿司 代表取締役会長 中野里孝正氏に「CHANGEはCHANCE ―今こそ中小企業社長力―」というテーマで講和を頂きました
(参加者総数32名)。
まず、講和の前に、四国電話工業(株) 代表取締役 工藤貴史氏に3分間スピーチをお願いしました。
突然のスピーチの依頼にもかかわらず気持ち良く受けていただき、「社長就任後2回目の株主総会を先日開催し承認されたので、今はホッとしています。毎朝、社員とともに職場の教養を使った朝礼を実践しています。朝礼での社長の訓話では、どんな環境の中でも、とにかく前向きに行動しようといつも話しています。」と力強く発表していただきました。
(株)築地玉寿司の三代目の中野里孝正氏は、現在、四代目の息子さんに社長を譲り、相談役として直営店26店舗を経営されています。
中野里氏は東京都中央区築地で生まれ、昭和20年3月の東京大空襲を経験されています。
終戦の半年前に、母と子ども4人を残して父が他界し、東京大空襲によって家も店も焼かれました。
敗戦後の焼け野原の中、生活保護を受けたらどうかと教えられましたが、母は「国から援助を受けるようなことになれば、子供たちが将来出世する時の妨げになる。」ときっぱり断ったそうです。
中野里氏は40年間の社長業の中、3回倒産の危機がありました。
「しかし、何とか乗り越えることが出来たのも、母から何もなくても必ず立ち直れることを教えてもらったおかげです。」
昨年から、100年に一度の金融危機とか、大不況だとか言われています。今年に入ってもますます厳しい時代を迎えています。
「しかし、日本は、100年に一度どころか、1,000年に一度の大危機を乗り越えた歴史があります。それは、第2次世界大戦で敗戦し、焼け野原からたった20年で復活したことです。我々日本人には、20年で見事に立ち直ったDNAを持っています。」
昭和20年8月15日、日本は終戦を迎えましたが、20年後の昭和39年10月1日には東京大阪間に新幹線が開通し、10月10日には、東京オリンピックを開催し、見事に日本は復活しました。
これからの強い会社とは、まず、本業がしっかりして、ブランド(信用)力を付けることです。
また、これからは銀行との付き合い方が大事となってきます。銀行とケンカして勝てる企業はありません。自分の会社が銀行の5段階評価の何段階にいるのか、自己分析をする必要があります。
アメリカ合衆国のオバマ大統領は、就任演説の中で「CHANGE(チェンジ)」を何回も繰り返し強調されていました。
この「CHANGE」の1文字「G」を「C」に変えることで、「CHANCE(チャンス)」となります。
チェンジ(変化)をチャンスに変えることができるのは、社長であるトップしかいません。
トップには、「ぶれない信念、明るく元気でプラス思考、夢を持つ、絶対に諦めない、決断力」が必要です。
そして、中小企業が100年企業を存続させるためには、世襲が大事です。
企業はいい時だけではありません。悪い時の方が多いものです。
中小企業の経営者は、自分の全財産をつぎ込んで命がけでやっています。
「後継者がいる会社といない会社では、銀行の信用力に大きな差が出てきます。悪い時こそ大事にしてくれる息子を後継者として育てることが親の責任です。」
中野里氏からご自身の体験をもとにわかりやすい講和をいただき、参加者全員、どんな厳しい環境の中でも勝ち組み企業として生き抜くためにはどうしたらいいのか、改めて理解が深まったと思います。
文責 久万田 昌弘
モーニングセミナーの後、ホテル日航高知旭ロイヤルの22階にて、バイキングによる朝食会を開催しました(参加者総数12名)。
中野里氏を囲んで講和の内容の復習と雑談で盛り上がり、有意義な時間を過ごせました。
ぜひともお時間の許す限り、朝食会にも参加していただき、倫友と交流を深めて下さい。色々なお話が聴けます。
ありがとうございました。