9月19日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、高知県倫理法人会 会長 久万田昌弘氏より『高知県倫理法人会7代目会長としての所信表明』と題して講和を行なっていただきました。
まずは中越会長から、現在の日本は何かあったら国に頼ればいいという弱い国になった。生活保護をもらっている人間のほうが、30年間年金を払った人間より収入が多い。このような理不尽な世の中、自分で生き抜く力が必要とのお話をしていただきました。
会員スピーチとして、高知県倫理法人会幹事長の青木繁氏から、経営コンサルタントや印刷を業務としているが、印刷業が主の業務。ゴルフ場との取引が多く、週に車で4000kmを走ることもあり、営業は飛び込み営業がほとんど。県外を泊りがけでの営業の中では、疲労の影響から訪問先を飛ばし、早く家に帰りたくなるが、子供が小さい時に書いてくれた手紙を力に変え、頑張っているとの事でした。現在ゴルフ場の取引先は300社とのことですが、今後は1000社を目標に、仕事に倫理に頑張るとの発表をしていただきました。
続いて久万田氏の講話です。久万田氏は、昭和37年1月1日生まれの51歳。正月に生まれたこともあり、父親が病院にお酒を持ち込んで、跡取りができたと大変喜ばれたそうです。
その父親は、久万田氏が生まれる2年前の昭和35年に久万田海産を創業。夫婦で朝から晩まで忙しく働かれていたようです。それを見てきた久万田氏も小学校3年生には包丁を持って魚を捌くようになっていたとのことです。朝から働きそして学校へ、学校が終わるとまた働くという生活を送っており、他の子供とは世界が違うと感じていたようでした。
親の手伝いをしながらも学校の成績はクラスのトップクラス。親の考えは「商人の息子は高知商業へ行くもの」であり、久万田氏本人もそのつもりであったが、願書を出す直前に父親から追手前高校へ進学しろと言われたそうです。久万田氏が追手前高校へ行きたいと泣き叫ぶ夢を見たことが理由ですが、この一件により追手前高校へ進学することになりました。
通学しながら親の手伝いをする生活は以前と同じでしたが、高校生活を送るに従ってこの生活が嫌になった久万田氏は、両親をなんとか説き伏せて東京の専修大学へ進学する事ができました。この時に父親から「かわいい子には旅をさせろという言葉がある。東京へ行かすのはお前がかわいいから」と言われた事が印象に残っているとのことでした。
大学卒業後すぐに久万田海産へ入社、その一年後に父親が51歳で他界。3年前に入社していた弟がいましたが、久万田氏が長男との事で代表取締役社長に就任。県外の大手スーパーへ積極的に営業し、素材にこだわった商品が口コミで広まり販路を拡大。約10年で社員40名にまで大きくなりました。しかしながら会社の業績が良くなるにつれ、弟との関係は悪化し、従業員を巻き込んでの派閥が出来始めました。それに加え、母親が保有していた自社株を弟へ譲渡してしまい、弟が自社株の過半数を保有、その後の取締役会で代表取締役を解任されてしまいました。失意のどん底にいたところに、妻から「お父さんよかったね。これで好きなことができる。」と言われたことが久万田氏を救ってくれた一言だったとのことです。
現在のお仕事の社会保険労務士へのきっかけは、日経新聞の広告欄に社会保険労務士講座があり、直感的にこれだと思ったそうです。1年間の約束で大阪での講座を受講しますが、収入がないため夜も眠れない日があったそうです。そういった状況でも、妻からは不平不満が無かった事が久万田氏の救いになったとも話されておりました。一年間の浪人生活を経て、社会保険労務士試験に合格、37歳に時に自宅にて開業しました。すぐには仕事がなく、DMや助成金セミナーなどで営業を行いました。初めてのセミナーでは喋ることになれておらずパニック状態であり、子供を並べて練習したそうです。セミナーでは、助成金の話だけではなく夢や希望も話され、その甲斐あってか顧問先が増えてきたそうです。
現在の事務所経営で心がけている事は、「社員の事を一番に考える」との事です。以前の久万田海産時代のワンマン経営であった際に「社員の心が分からない」と言われたことがあり、その一言が心の傷として残っていると話されていました。社員が間違ったら社長の責任、報告が遅れる、また隠す事はしてはいけないと教えているとのことです。以前に大阪出張から帰社した際、机の上にメモ書きがあったそうです。メモ書きではなく、報告の必要のあった内容であり、その社員を怒ろうと考えておりましたが、一息ついて考えたそうです。自分に話しかけづらい、報告しづらいオーラがあったのではないか?と。そう気づいた久万田氏は翌月曜日にその社員に謝りました。そうすると逆にその社員が泣きながら謝ってくれたそうです。その時、久万田氏は、自分が変わらなければ相手も変わらないと感じたそうです。
久万田氏は倫理法人会への入会は宿命との事。モーニングセミナーは選ばれた仲間と成長できるまた心をプラスに転換する場と考えています。その倫理法人会への普及活動には、二つの言葉をかけており、その一つ目は、「今までに出会った事のない方への出会いのきっかけ作りのお手伝いをします。」二つ目は、「あなたの欲しい年収はいくらですか?欲しい年収の3%を勉強代に使ってください。」との事です。
この倫理は、色々な先生が倫理を一言で表しています。例えば、「人生の案内図」「明朗な心にしていく勉強」「心を磨き、人間力を高める為の勉強」などです。この3つの中で一番気に入っているのは「明朗な心にしていく勉強」とはなされておりました。
最後に久万田氏より、今年9月より、高知県倫理法人会の会長を拝命することになりました。倫理法人会は仲良しクラブではありません。会員みんなが倫理法人会に誇りを持って活動を行って欲しい。今年度の普及目標数は510社。これは前年度の目標数と同じで達成できなかった目標数です。普及目標達成に向け、具体的な取り組みも策定しており、一致団結して普及に取り組みたい。やればできる、チャレンジすればなんでもできる。自信はないことは失敗する。自信がなければ自信ができるまで準備すればいい。やるから自信がつく。どんなことでも一つ一つ積み重ねれば大きな事ができると信じています。これから会長として3年間頑張っていきます。役員をはじめ会員みなさまのご協力をお願いします。
家族、倫理、仕事と何事にも一生懸命な久万田先生の力の源や心の根幹を聞かせていただき、久万田先生の人間的な素晴らしさをより強く感じました。環境が似ている面もあり、大変勉強になりました。有難うございました。