12月20日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、丸の内法律事務所 本澤友彬氏(高知西倫理法人会 青年委員)より、講話を行っていただきました。
まずは、中越会長より、「一年の総締め括りの時期になりました。忘年会も多いと思います。いかに健康を守りながら過ごすか、という事を自覚しながら毎日過ごしています。会長としての意識を強めて、時間・動作など皆さんのシンボルになるようにしないといけないと思います」と力強く挨拶されました。
そして、本澤氏の講話です。氏は、弁護士の仕事をされていて、たくさんの依頼者の方々の相談にのっています。
本澤氏は、印刷業のお父様と、公務員のお母様との間に生まれました。大学は、中央大学法学部だそうです。司法試験を目指したきっかけは、難しい試験であることから「高い山があるなら登ってみよう」と思ったからです。受験期間中は、ベテラン受験生もたくさんいて「勉強しないと人生が大変になる」という恐怖心から、一所懸命勉強して見事に合格。大変な状況に追い込むことで自分も成長できる、と実感したそうです。
■司法試験について
本澤氏は言います。司法試験は、知識があるからと言って受かるわけではない、と。自分の頭で考えないと解けません。知識が多すぎると、自分の知ってる知識に引き込んでしまって、結局落ちてしまいます。
どうしてそのような試験にしてるかというと、実際の仕事での具体的な事案では、マニュアルだけでは解決できない問題がたくさんあるため、解決能力がある人材が欲しいから、ということです。
■弁護士の仕事について
「弁護士は、日々の法律相談にのったり、契約書を作成したりしています。即、裁判というわけではありません。どちらかというとお医者さんに近い存在だと思います。手術が身体に負担をかけてしまうように、裁判も身体に負担をかけてしまいます。早期治療が一番良い、というところが共通しています。こじれてしまったら、裁判も長引いて、精神的な負担も大きいのです。」
■弁護士へのアクセス方法
まず『法テラス制度』があるそうです。この制度は個人の方を対象にして、事故や離婚問題などを扱ってくれるそうです。一定の資力以下の方が依頼する公的な団体です。裁判費用を立て替えてくれる制度もあり、お金が手元になくても弁護士に依頼できるありがたい制度です。
次に『ひまわりホットダイヤル』という制度があります。この制度は中小企業の事業者の方を対象にして、売掛金の回収や契約書、倒産時の手続きなどの相談などを行う弁護士会の相談制度だそうです。30分以内なら無料で相談できます。
■弁護士に相談する際の注意点
まず、相談内容をあらかじめ事務員さんなどに伝えてほしいとのことです。「事務員さんには話せない」というかたもいらっしゃるそうですが、あらかじめ話しておけば、事前準備も可能で、よりきちんとしたアドバイスが貰えます。
次に、自分にとって不利な事でも隠さずに話してほしいそうです。そうでなければ適切なアドバイスができません。
そして、費用や手続き・勝訴の見込み等、気になってることは遠慮なく質問してほしいそうです。
最後に、弁護士は長く付き合うことになるので、好感が持てる人かどうかで決めると良いとのことでした。
普段なかなか聴けない話でもあり、講話の後の朝食会においても、参加された皆さんからの質問がたくさんありました。貴重なお話をありがとうございます。