11月29日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、久万田社会保険労務士事務所所長 高知県倫理法人会普及拡大委員長 久万田昌弘氏より、『誰にも負けない努力をする』と題して講話を行っていただきました。
まずは、中越会長より、「倫理法人会には、たくさんの立派な経営者がいますが、本日の講話者である久万田氏ほど有言実行する人はいません。こうした方の生き方を参考にしながら、皆さんも努力し結果を出して頂きたいと思います」と力強く挨拶されました。
続いて、久万田氏の講話です。『誰にも負けない努力をする』という講話のタイトルは、京セラ創業者の稲森和夫氏の「経営の原点十二箇条」の中の一文です。
■プロフィール
久万田氏は、昭和37年生まれで、現在50歳。お父様が(株)久万田海産を興し、その工場の上に自宅がありました。朝から晩まで働くご両親の背中を見て育ち、本人も学生時代から手伝いをしていたそうです。大学時代もその半分の期間を手伝いで過ごし、他の会社に就職することなどは思いもせず、そのまま久万田海産に入社しました。
入社後は、市場関係者の方から、「長男(久万田氏)はまじめすぎる。外に出して鍛えたらいい」と言われたそうですが、お父様は「俺の息子は俺が育てる」との信条で、厳しく仕事を教えてくれました。
入社一年後、突然お父様が他界。享年51歳でした。あまりにも突然の死でしたので、悲しい感情と共に、「会社をどうするか?なんとかせないかん」と思ったそうです。また、同じ年にお爺様も他界。人の世の無常さを感じ、「好きなことをやらないかん」と思いました。
また、そのころ奥様との出会いもありました。お互いの第一印象は、「頭の良い人だ」(久万田氏)、「悪い人ではないな」(奥様)だったそうです。
しかし、経営が軌道に乗ってくると、やがて守りの経営となってしまい、高級車に乗るなど生活も贅沢になっていったそうです。弟様との共同経営でしたが、二人とも「このままでは会社がつぶれる」と感じ始めていました。そして、久万田氏の人生最大の転機となる一日がやってきました。
その日、久万田氏は会社を去ることになったのです。あらかじめ予感していた氏は、腹をくくっており、そのまま歩いて自宅に帰り、その日の出来事を奥様に説明しました。話を聴いた奥様は、ひとことこう言いました。「お父さん、よかったやいか。これでお父さんの好きなことができるやいか。」そこから、久万田氏のリベンジが始まりました。
次の日の朝、日経新聞の紙面に社会保険労務士の講座を見付け、すぐさま申し込みました。
■有言実行
開業後は、セミナーを開催したり、人が嫌がる仕事を受けたりと、あらゆることを行いました。失敗したこともありましたが、悔やんでも仕方がないと思い、どうすればその失敗を乗り越えられるか、と考えました。そして積極的に勉強もしています。「ある額の収入を得ようと思ったら、その額の3%を自分に投資しなければならない。」そう語る久万田氏は、弁護士さん達と共に研修を受けるため、現在東京にも通っています。
「200件の顧問先があれば、200通りの対策が考えられます。困ってる経営者を助けたい、という思いで頭がいっぱいです。」
久万田氏は、仕事をする上での3つの目標を立てました。そしてその目標を人に公言しました。「声に出して言うことによって、必ず実現できる」との信念を持つ氏は、その3つの目標を全て達成しました。
■倫理との出会い
人前で話すことは苦手、と思っていた久万田氏は、スピーチの練習ができるということで倫理法人会を紹介されました。それまでは、人生最大の転機となった日の出来事に対して、憎しみの感情をパワーに変えて頑張ってきましたが、倫理の学びを得てからは、憎しみは和らぎ、全てが今の自分にちょうどいい、と思えるようになりました。
毎朝3時に起きて働いてることに対して、ある人から「人生楽しいですか?」と聴かれたこともありますが、やるしかない、働かないと成功はない、そして、稼いだお金で税金をしっかりと払いたい、と思っています。
■最後に
久万田氏の目標は、四国一の社会保険労務士になることです。目標を定めれば、次になにをするかがわかります。イメージがカラーで鮮明に描けているそうです。内に秘めた闘志は日本人の美徳と言われますが、氏は、言葉にすることで自分を鼓舞して実行し続けています。