11月18日(木) 364回経営者モーニングセミナーは、「古くて新しい企業のあり方」と題しまして、社団法人倫理研究所 参与 戸田徹男 様 に講話をいただきました。
「今年もあと44日しかないなあ」と言ったところ、奥様から「倫理を勉強している人がそんな言い方ないでしょ。『まだ44日もある』でしょ」と窘められたという久万田会長のあいさつにはじまりました。
今、モーニングセミナーの活性化に向けて福島元幸((株)エーエスピージャパン)MS委員長を先頭に活動されております。その一貫として、松山北倫理法人会のモーニングセミナーの視察に行って来られた、東村英幸(清和アグリス(株))MS副委員長から、報告がありました。100名足らずの会員数で、毎回40名以上の出席があるそうです。役員朝礼にも15名以上の役員が出席するという松山北。役員の皆さんの出席が鍵ですね。
講話「古くて新しい企業のあり方」
「資本主義はなぜ自壊したのか」(構造改革の急先鋒であった著者中田巌が記す「懺悔の書」)を引用され、日本がへこんでいるという印象を皆さんが持っている。中国、ロシア、アメリカなど海外からの圧力が凄まじい中で、日本人は素晴らしい思想を持っていることを力説いただきました。
欧米のような儲けだけの合理主義は日本になじみません。自然と共生していこうとする考え方の神道を守っている日本。経営者も現場主義を大切にし、社員と同じレベルに立つこともできる。
日本には戦略がないといわれますが、日本人の戦略は、正直で勤勉であること。長期的信頼関係の構築が大きな利益を生むことを経験的に知っている。にもかかわらず、ずるくて上手くやったほうがいい、儲けて何が悪い、という考え方が出てきて、正直勤勉という考え方が薄らいできているのが現状です。
世界に200年以上続く企業は約6000社。近隣諸国の韓国は0、インドに3社、中国9社、第2位にドイツは800社。第一位の日本には3000社もあるのです。この数字が物語るもの。
島国で侵略もなかったことなどの条件はありますが、そこには、日本人の根底に流れる思想である正直で勤勉、「信」「誠」「心」「和」などの漢字が当てはまります。
●100年以上続く5つの条件
- 企業存続のために、同属は認めても、血族の継承に固執しない。
- 時代の変化にしなやかに対応し、
最先端のものにもチャレンジして新しいものを取り入れる。 - 時代に対応した製品は生み出しても、創業以来のコアを大切に存続させる。
- 分をわきまえ、身の丈の経営に徹する。
- 公正と信頼 約束を守る。ことにお金の支払を守る。
現金で支払うように努力することが重要
何事においても、学んだ人にはかないません。柔道でも学んだ人と素人ではその差は歴然です。人生を学ぶ人も同じです。学ぶと学ばないとではおきな違いが出てきます。倫理法人会で学ぶことが大きな差を生むことになりますね。
古くて新しい経営とは倫理経営なのです。と結んでいただきました。
日本人としての誇りを大切にして、倫理を学ぶことへの確信が益々深まりました。ありがとうございました。
(文責 藤田和彦)