10月22日木曜日のモーニングセミナーは「純情(すなお)を基本に経営を」をテーマに高知県倫理法人会法人レクチャラー梶原絹代(高知西倫理法人会会長)さんにお話をしていただきました。(22社30名)
梶原さんのご家族はご主人とこども3人。ブライダルスタジオを経営されております。
理容の仕事は、どちらかというと嫌いな仕事だったそうです。ご両親が理容室を経営され、働きづめのご両親を見てこられたそうですが、将来、この業界は理容と美容とエステなどの融合されたものになっていくとの見方から、家業をつぶすのももったいないと思い、住み込みで業界の理事長の経営する美容室で働くこととなりました。師匠は大変厳しく、怖いという思いから「辞めたい」と言い出せず、1年半の住み込みを終え、その後も30歳になるまで勤めたそうです。
30歳のとき、「辞めて独立したいと言うのは今しかない」と思い独立を果たしたそうです。500万の借金を抱え開店したけれど、看板を見るたびに借金のことを思い出して、自分の店の看板を見るのがつらかったそうです。
二つのフロアを借りていたので毎月の家賃を払うくらいならと、現在のビルを購入。順調に売り上げも伸び、月に60件の婚礼をこなしたこともあったそうです。仕事中に食事をするなど自分が気を抜いたら間違いがおきるのではないか、と思いながら、食事もしないで取り組み、いつも借金の返済に心が向いていたそうです。いつも経営のノウハウである「営」にばかり心を奪われている状態だったと振り返られました。
スタッフのために社会保険を用意し福利厚生を充実させたのに、辞めていくスタッフが後を絶たない状況があったそうです。「これだけやってあげているのに」という思いだったそうです。スタッフが辞めることは、自分を否定されたような気持ちになったそうです。
スタッフのうっかりミスをきっかけに、「社長にはついていけない」という本音のメールを受け取り、自分自身がスタッフのことを考えていないことに気づかされたそうです。
朝礼も社員がするもので、ご自身も幹部ミーティングしか参加しないし、参加すればスタッフを問い詰め「すいません。次から頑張ります」としか言わせない状況だったそうです。
その後、大切な父や姉の死。こどもの病気。自分にはどうしようもない状況が続き、やる気も失っていたそうです。ある日、姉の病室で「万人幸福の栞」を開き、モーニングセミナーに参加しようと思い参加。会員のみなさんが暖かく迎えてくれたのがとても印象に残っているそうです。心を整えてもらえるモーニングセミナーに参加することで、経営の「経」を知ることが出来たそうです。
倫理指導では「お店に神棚はありますか」といわれ、考えたことも無かった神棚をつくり、手を合わせ、また「栞」を写したり、名刺をもらえば必ずハガキを書くなどの実践をしてこられたそうです。
挨拶をしていたつもりだったのに、「梶原さんは挨拶をしない」といわれたこともあったようです。「ながら挨拶」で、全く心がこもっていなかったこと思い知らされたのです。
日本人の文化として、頭を下げて挨拶するのは「あなたに何をされてもいいですよ」という表現だと学んだそうです。
倫理に出会い、何事も純情(スナオ)に明るく楽しく取り組むようになったそうです。倫理を学び「経」をいつも心がけながら、こうしてスピーチすることで、自分自身を振り返ることが出来てありがたい、と結んでいただきました。
文責 藤田 和彦