6月24日(水)の役員研修は、高知商工会館にて18:30より、社団法人倫理研究所 法人スーパーバイザー 徳永 孝明氏に「倫理の伝承者―丸山竹秋会長の足跡―」というテーマで講和をして頂きました(参加役員18名!)。
丸山竹秋氏は、大正10年3月、丸山敏雄創始者の長男として誕生。東京大学文学部哲学科に学び、カントの哲学を熱心に研究されました。
昭和22年に東京大学大学院を卒業。大学の指導教授から、名古屋大学の講師にならないかとのお話がありましたが、父である敏雄創始者を手助けする道を選択されました。
学究肌のため、月刊誌の編集や研究が主な仕事でした。
しかし、昭和26年12月14日、敏雄創始者が逝去。
父の臨終を看取った竹秋氏の手記によると、父は、「いそぐな。さきのことを心配するな。自然にまかせて処置をとれ。これでよい。よろこべ。」とかすかに言ったそうです。
このとき竹秋氏は、はっきりと覚悟をし、冷静に父の言葉通りにしようと思ったそうです。
敏雄創始者の死後、大勢の直弟子がいる中、推されて二代目理事長に就任されました。
しかし、学究肌で、人前で話すことが大の苦手であり、話が上手な人をうらやましいとさえ思っていました。
「あなたのお父さんは立派だったよ。」とよく言われたそうです。
翌年、昭和27年に結婚し、2男4女の6人の子宝に恵まれましたが、昭和41年には富士高原研修所を竣工。その施設の総責任者として、講習の中心人物として、研究員を目指す研究生の教育担当として、単身赴任であたりました。
また、丸山敏雄生誕80周年記念として、倫理運動史最大の事業である「丸山敏雄全集」(全25巻・別巻4冊)を刊行されました。
昭和26年12月の理事長就任以来44年間、倫理運動の重責を担う一方、倫理の研究にも力を入れています。多数の研究誌、雑誌、単行本を残されています。
竹秋氏は、「地球倫理」として、”地球を救う10の実践”を提唱されました。
(1)木を植える。
(2)緑を大切にする。
(3)清掃を徹底する。
(4)ゴミは持ち帰る。
(5)紙を大切に使う。
(6)電気を節約する。
(7)ガソリンを節約する。
(8)水を節約する。
(9)水を汚さない。
(10)回収し、再生する。
我々一人ひとりの平素の心がけ、生活態度が地球を守る基盤となります。そのことを「地球倫理」と称し、広く訴えました。
共存、共生、調和協調を理念とした、「地球人の、地球人による、地球人のための倫理」の提唱です。
役員研修の後、懇親会を新会員の「喰海」で行い、徳永氏を囲んでなごやかな雰囲気の中で楽しいお酒を頂きました。
久しぶりに橋本相談役も来られて倫理の花がいっぱい咲いた感じがしました。
すばらしい役員の皆さんのご協力のおかげで会の運営が成り立っています。ありがとうございました。
文責 久万田 昌弘
追伸:今回の徳永氏の講和に聞き入ってしまい、役員研修の模様の写真を撮ることを忘れてしまいました。申し訳ありません。