モーニングセミナー

2月14日(木)有坂宏一氏 「十七箇条を学ぶ」

2月14日(木)のモーニングセミナーは、ホテル日航高知旭ロイヤルにて朝6:00より、(社)倫理研究所 法人局 普及事業部 有坂 宏一中国四国方面長より十七箇条を学ぶ - 『万人幸福の栞』を読む- と題して講和を行なっていただきました。


 まずは中越会長から「2月11日12日と中国四国方面長会議に参加してきました。様々な方が参加していましたが、倫理の仲間はとにかく元気であり、高知の活性化には倫理の力が必要になるとの思いで帰ってきました。」との挨拶がありました。

 

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 濱田副専任幹の会員スピーチでは、都心などでは朝活と称して勉強会をしているが、倫理のモーニングセミナーも同じ。一人で、自己啓発や成功例の本を読むよりは、倫友の実体験を聞いて勉強できている事がとても嬉しい。とのお話がありました。

 続いて有坂方面長の講話です。
中越会長も参加された中国四国方面長会議について、今年度の倫理法人会は「拡充」をテーマにしておりますが、更にその「充」のテーマに関して、倫理体験を発表する場が色濃く設けられた会合であったとの事です。
 従来の中心軸である仲間作りに加えて、どのように実行、実践しているか、また実行、実践によってどのような苦難があり、その苦難を乗り越えてどのような幸せが訪れたか、といった事を話し合っていく会合が持たれたようです。 

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 有坂方面長から高知について、四国内で高知が最初に倫理の灯がともった場所であり、元が、リーダーが、兄貴分が元気にならなければ、周りが元気にならない。その為にも元である高知は重要。との話があり、また、倫理法人会の活動だけではなく、家族間でも同様であり、父、先祖を軽んじるような環境は子供に悪影響を与えてしまう。といったことを万人幸福の栞8条62頁3行目を引用し説明していただいた。

 その万人幸福の栞の誕生のいきさつですが、どなたが話したかは今となっては不明ですが、丸山先生に「倫理の本で電車の中でも読めるような小さな本があると良いですね。」と発言された事がきっかけとなったようです。
 丸山先生は生前、膨大な量の著作・論文を残しており、現在は丸山敏雄全集という形となっております。別巻合わせて27巻あり、会議室などによく見かける長方形のテーブルの端から端までのボリュームとなります。万人幸福の栞は、その丸山敏雄全集をギュッと凝縮されたもの、エッセンスが詰まったものとの事です。その栞に読み方について、著者の真意を正確に把握するため、先入観をできるだけ排除する事と言われておりました。

 また、実践の一例としまして、静岡県沼津北倫理法人会の「声かけファーム」さんをご紹介されました。その声かけファームさんでは、自社で栽培されているトマトに対し、「ありがとう」「甘いね」「美味しいね」などの感謝の言葉を毎日言い続けたそうです。
 その結果、そのトマトの皮は薄く、果物よりも甘く変化したそうです。それだけでは分からないとのことで、別のトマトには「ばかやろう」「まずい」あるいは全く無視する言葉をかけ続けたそうです。

 かける言葉以外は全く同じ環境で育てたにも関わらず、後者のトマトは、皮は厚く、酸味のきついトマトとなり、近所の方に配った際には、お金を貰ってもいらないとまで言われたそうです。これは、作物だけではなく、私達の子供に対する対応にも共通するようです。
 昔のヨーロッパや現在の日本でも赤ちゃんを対象に実験が行われたようですが、結果、良い言葉をかけ続けた赤ちゃんは普通の環境で育てた赤ちゃんよりも身長・体重などの成長面で、40%以上の差が出てきたとのことでした。
 言葉は言霊、魂を伝えていく、伝わり方によって良くも悪くも変わっていく。ということもお話されておりました。
 

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 有坂方面長の実体験としまして、本日のモーニングセミナーでの輪読 万人幸福の栞8条「明朗は健康の父、愛和は幸福の母」にのっとり、有坂方面長の中学2年生の時の話をしていただきました。
 有坂方面長は、6歳の頃から倫理に触れておりましたがその当時は学んでいるつもり、分かっているつもりであったとの事です。しかし、中学2年生の出来事をきっかけに「倫理はいいな~」と思える強烈な体験がされたようです。
 有坂方面長は0歳の時から病気を患っており、毎年一回は病院で検査をしなければいけないという状況でした。そして中学2年生の時に主治医から、「体力もついたし手術をしよう」を提案されたようです。その時の有坂方面長は、手術は怖いな~と不安な気持ちで一杯になり、様々な方法で手術を避ける手立てを探ったようですが、主治医の意思は強く、手術は実行されることになりました。
 入院の際は、両親は午前中仕事を休んでくれ、親子三人で病院に向かいました。病院に到着し、病院からの説明を終え、いよいよ両親との別れの時となりました。母親は頑張れ、頑張れと声をかけてくれましたが、父親は職人気質であり、一言だけ「頑張れよ」と残して帰って行きました。それ以降は、母親と叔母が代わる代わる病院にお見舞いに来てくれましたが、入院中はおろか手術当日も父親は来てくれませんでした。そういった父に対し、責め心が出てきました。
 また、自分だけがこんな苦しい思いをしなければならないのか、との思いも強くなってきました。
 そして、手術が終わって数日、その責め心の気持ちを察してか、叔母から「お父さん、お母さんを恨んでは駄目よ」との話がありました。その叔母の言葉に反論する有坂方面長に対し、叔母は入院当日両親がどうやって帰ったか分かる?と問いかけます。それに対し、有坂方面長は、電車とバスを乗り継いで帰ったんじゃないの?と答えます。しかし、実際には、両親は歩いて帰ったとの驚きの答えが帰ってきました。
 その歩いて帰った訳とは・・・
 有坂方面長の事を想った両親は涙が止まらなくなって、電車に乗ることができなかったとの事でした。
 その話を聞いた有坂方面長は、辛いのは自分だけと思っていたが、父母も辛いことが分かったとの事です。その時に母親が病院に置いてくれていた万人幸福の栞14条「希望は心の太陽である」を、繰り返し、繰り返し読んだとの事でした。

 14条は、いついかなる時でも、どのような場所でも、明るく希望を失わない事が、自分の運を、巡りを良くしていく、強運を掴む事につながっていくという意味であり、辛い時でも必ず明日がくると思いながら有坂方面長は何度も何度も読まれたと話されていました。

 そういった気持ちの変化の影響か、手術後3週間かかると言われていた入院が2週間で退院となりました。その退院の日には、母親が一人で迎えに来てくれましたが、会計を済ませ病院を後にした際、すぐさま母親が病院に向かってしばらくお辞儀をしておりました。その姿に「倫理とはこういうことなんだ」と気付きを感じたとも話されておりました。
 

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 それから自宅に戻り、父親との再開となりますが、「おかえり」と父親はいつも通りでした。ところが、いつも通りと思っていた父親でしたが、普段は出前を取らない父親が「なんでも好きな物を頼んでいいよ」と、この時ばかりはいつもと違っていたとの事です。
 病院食で味気ない物を食べていた有坂方面長は、ラーメンを頼みました。この親子三人で食べたラーメンは親の温もりを感じる、親の温もりを気付かせてくれる、そんなラーメンだったようです。
 最後に、有坂方面長から「希望は心の太陽」「明朗は健康の父」、肉体の健康、会社の健康、家族の健康はリーダーである皆さんが、灯火を灯すことにより、周りの環境に影響を与え、周りの健康につながっていく。辛い時こそより力強くその灯火を灯せるよう頑張りましょう。との言葉をいただきました。
 気持ちのこもった有坂方面長の講話は、親の愛や子供の思い、気持ちの葛藤など、いろいろな事を気付かせてくれること、またそれと同時に朝から暖かい気持ちとなることができました。有難うございました。
 (文責 濱田洋光)