倫理経営講演会

平成24年度 高知市倫理経営講演会

20120208a.jpg平成24年度高知市倫理経営講演会は、平成24年2月8日(水)、高知商工会館にて18:00よりお二人の講師をお招きして開催しました(参加者総数106名)。

まずは、中越忠男会長より歓迎の挨拶がありました。
「大変お忙しい中、年一回の倫理経営講演会にたくさんの方にご出席頂きありがとうございました。今回は、”朝に活路あり “をテーマに、朝起きの意義、朝の効用を理解され、企業発展の活路を拓いていただきたいと願って、お二人の講師のお話を頂きました。今後共、高知市倫理法人会にご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。」

最初に事業体験発表として、沖縄県よりお越し頂いた、石川文明堂株式会社 代表取締役 石川元義氏(沖縄県倫理法人会 副会長)に「継ぐ人、継なぐ人」というテーマで講和をして頂きました。

20120208b.jpg昭和27年に父である先代社長が創業。平成元年に父から社長業を引き継ぎました。現在、オフィス家具及び文具事務用品の販売を中心に、オフィス、店舗のデザイン及び設計施工等、幅広くオフィスに関する業務を行っています。

「しょうがないから、こいつを社長にする。」と社員の前で父から言われた石川氏。
「営業責任者として、売上には貢献していたと自負していました。なにくそという思いで、悔しさをバネに頑張ってきました。」

「父との葛藤の中、私を社長にさせながら、社内では№2の専務の方が上でした。ほとんどの社員も専務に付いていました。」

これではいけないと危機感を持った石川氏は、専務に二人で飲もうと誘ったそうです。
「専務に最後まであなたの面倒は私が見ると言ったら、専務も心を開いてくれました。」

社長になってから実践していることは、東京で鍵山秀三郎氏の講演を聴いて以来、朝一番に会社に出社し、トイレ掃除を行っているそうです。
「誰にも気づかれずにトイレ掃除を行っていましたが、会社の朝礼で、倉庫番の社員がバラしました。トイレ掃除を始めて3年後には、社員も一緒に行うようになり、社長になって初めて社員とのコミュニケーションが取れました。」

20120208c.jpg倫理法人会では、1,000社以上の県法人会に”後継者倫理塾”を立ち上げることを認めています。
石川氏は、沖縄県後継者倫理塾の初代塾長となり、今年で3年目となります。

「沖縄県では、後継者を育成する場がなかったので、率先して”後継者倫理塾”を開設しました。あいさつ、返事、あとしまつ等、小さな実践の積み重ねが大事です。現在は、25歳から50歳までの塾生の指導に当たっています。」

最後に、「創業者にとって大事なことは、後継者がやれるかどうかは関係なく、やらしてみる。そして、任せたら目をつぶって信じることです。高知県もぜひ1,000社を達成して後継者倫理塾を立ち上げて下さい。」と力強く締めくくって頂きました。

20120208d.jpg次に倫理経営講演として、茨城県よりお越し頂いた、社団法人倫理研究所 法人局参事 法人アドバイザーの大橋俊作氏に「朝に活路あり 」というテーマで講和をして頂きました。

大橋氏は、年商80億円のデパートの営業部長をされていましたが、ある日、社長から総務部長をやれと言われたそうです。
「私はショックで、家内に愚痴ばかり言っていました。家内からそんなにイヤだったら辞めたらいいじゃないと言われましたが、そう言われると反対に辞めづらかったです。」

総務部長を引き受けた大橋氏は、その頃から、近くの公民館で行っている朝起き会の勉強会に誘われて通うようになったそうです。
「最初は倫理の勉強会とは知りませんでした。巡行に来られた指導員に今の心境を正直に話すと、今までの営業部長は誰でも出来ました。物がない時代ですので、作ればどんどん売れる時代でした。しかし、これからは企業が生き残っていくためには、全体を管理する総務が大事ですよと指導を受けました。」

「”倫理”を支える七つの原理の根っこの部分は、親祖先です。企業も同じです。企業では総務が根っこの部分だと教えて頂きました。」

大橋氏は、昭和49年、38歳で家庭倫理の会に入会されて以来、朝の時間を大切にするようになりました。
「朝寝はわがままの第一歩です。何年も積み重ねていくとクセになってしまいます。朝起きをしないから夜更かしをするようになります。朝寝は夜更かしの原因となります。悩みの人生とは、実は朝寝から始まっているのです。」

「朝起きをすると仕事を追っていけます。起きると思ったら起きられます。やれば出来ます。」
「喜んで起きることです。気軽に喜んでサッと起きる。これが健康のもととなります。そして、次第に直観力がさえてきます。」

20120208e.jpg倫理研究所が提唱する”純粋倫理”とは、”明朗””愛和””喜働””純情(すなお)”の実践により企業が活性化し繁栄する道であり、元気になれる実学です。

「倫理は心から入ります。カラ元気はダメです。心から元気になるべきです。勝ち組の経営者たちはいくつかの共通点があります。なかでも一番に挙げたいのが”元気”です。」

「商売は、お互いに尊び助け合い、その結果お互いが繁栄する”共尊共栄”が原点です。また、社員教育は、上から教育しなければなりません。いくら新入社員を教育しても上がダメなら全部がダメになります。」

「目が覚めたらすぐに起きる、気がついたらすぐする、後始末はサッと早くする3つの実践を行えば、いろいろなことを心配する癖から脱却できます。」

「一度しかない人生を幸福に過ごしたければ、朝寝をやめて、朝起き(早起き)の生活に切り替えることです。まさに朝起きは、再建の第一歩となります。自分に負けるような人間は、何をやっても大成しません。」

最後に、「朝起きひとつ出来ずに何ができるか。”寝むたくば いつまでも眠れ 墓の中”」と力強く締めくくって頂きました。

20120208f.jpg第二部の懇親会では、石川元義氏、大橋俊作氏を囲んでなごやかな雰囲気の中で楽しいお酒を頂きました。
懇親会の中では、多くの仲間とともに語り合うことで良い刺激を受け、明日からのさらなる実践への意欲が湧いてきたことでしょう。

準備期間が年明けから1ヵ月しかなく、準備不足もあり、まともに開催できるだろうかと不安もありました。しかし、中越忠男会長を中心に、役員が一致団結をし、開催日の1週間前から最後の追い込みをかけて、100名以上の方に参加して頂き、会場いっぱい熱気に包まれた講演会を開催出来ました。

役員の皆様、そして参加されたすべての皆様、ご協力ありがとうございました。

(文責 久万田 昌弘)