11月10日(水)の経営者の集いは、高知商工会館にて18:30より、株式会社山香煎餅本舗 代表取締役会長 河野武彦氏(埼玉県倫理法人会 会長)に「倫理経営は人づくり」というテーマで体験発表をして頂きました(参加者総数20名)。
河野氏は、埼玉県草加市にて、草加せんべいの製造販売会社を経営されています。
昭和46年創業の㈱山香煎餅本舗は、草加市では最後の創業だと言われています。
せんべいは江戸の末期までは小麦粉で作られたものが主流でした。江戸の末期になってうるち米を原料とする「塩せんべい」とよばれるものが出回るようになり、庶民のあいだで爆発的な人気を博していたようです。明治時代には草加でも塩せんべいが街道の名物として出回るようになり、型焼きの塩せんべいが急激に流行、大正時代にかけて地場産業として急速に発展したようです。
また、埼玉県倫理法人会は、会員企業数3,500社(H22.11.10現在)。河野氏は、その日本屈指の会員数を有する埼玉県倫理法人会の9代目会長です。
河野氏は、山梨県の農家の出身です。地元の高校を卒業後、まず甲府デパートに勤務。その後、都内のせんべい会社で営業を経験し、偶然か必然かわかりませんが、草加市あられ会社に勤務するようになりました。
そして、デパート勤務の時に出会った奥様と結婚と同時に現在の会社を創業されました。
創業当時は、経営のイロハもわからずに始めたので大変なご苦労をされ、取り込み詐欺にもあったそうです。
転機となったのは、平成9年に倫理法人会に入会してからです。
「倫理法人会では、いろいろな業種の経営のプロから経営のイロハ、挨拶、準備・リハーサルの大切さを教えてもらいました。」
「会社と家庭のトイレ掃除を実践することで、社風が良くなり、妻の話を聴くようになりました。社風が良くなったことで売り上げが上がらなくても経常利益は上がっていました。」
毎朝、本社では、営業マンが営業車両を洗車しています。ボンネットを開けてエンジンまでピカピカに洗っています。
本社の前を通った人から、「おたくのせんべいが美味しい訳がわかりました。毎朝、車のエンジンまできれいに洗っているのですね。」というハガキを頂いたそうです。
「私達は仕事を通じて社会貢献がどれだけ出来るか。社長も会長も常に背中を見られています。リーダーの考え次第で周りの状況が変わってきます。」
最後に「組織は良い人を作り、良い社会を作るために出来ています。役職が回ってきたら自分を鍛えてくれます。これも倫理のおかげです。いい機会に埼玉県倫理法人会の会長職が回ってきました。今期は必ず会員数5,000社を達成します。」と、力強いお言葉をいただきました。
講演の後は、河野氏を囲んで懇親会を開催しました。
多くの方の参加を頂き、最後まで時間を忘れて交流を深めることが出来ました。
本当にありがとうございました。
文責 久万田昌弘