平成22年度高知市倫理経営講演会は、平成22年2月24日(水)、高知商工会館にて18:00よりお二人の講師をお招きして開催しました(参加者総数152名!)。
まずは、大変お忙しい中、年一回の倫理経営講演会にたくさんの方にご出席頂きありがとうございました。
今回は、「日本創生の心 ―希望は心の太陽である― 」をテーマに心の経営を目指し、企業の目標・目的を明確にして行動し、飛躍を誓い合う場としてお二人の講師のお話を頂きました。
今後共、高知市倫理法人会にご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
最初に事業体験発表として、宮崎県よりお越し頂いた、株式会社和光産業 代表取締役 児玉雄二氏に「倫理と出合って『運命自招』」というテーマで講和をして頂きました。
昭和54年に創業。今年で31年目を迎え、「人から人へ、あなたとの出会いを大切にします」を信条に、建設業・不動産業を中心に幅広く事業を展開されています。
昨今の深刻な建設不況の中、毎年、売上が前年比20%アップの快進撃を続けています。
しかし、決して順風満帆ではありません。
研修に行っても続かない、人前で話も出来ない、仕事もうまくいかない時期もあり、その時は全部人のせいにしていたそうです。
全部人のせいにしていた児玉氏が、変わった転機が2つありました。
一つ目は、何とか現状を脱皮するためにも、必死の想いで中小企業大学校の6ヵ月間の経営者コースに参加したことです。
第一線で活躍されている23名の経営者との交流により、「俺が俺がではいけない。まず、トップの自分が変わらなければいけない。顧客満足も大切だが、まずは社員満足が先だということを学ばせてもらいました。」
二つ目は、縁あって平成9年に倫理法人会に入会したことです。
「『ツイてる』を言い続けていると本当にツキが回ってきました。」
「会社の朝礼に活力が出てきてきました。社員が倫理を真似して、『やるぞ10億円』を毎日唱和しています。」
活力朝礼を実践することにより、社員の仕事に対する意識が向上されたそうです。
「電話の応対が良くなり、また、お客様が訪問されたときは、社員全員立ち上がって元気のいい挨拶ができるようになりました。」
また、児玉氏は、常に「欲」を持ち、次から次へと新しい発想を生み出し、「借りて真似る」ことも実践しています。
「『欲』が人生を変えると言われます。そして、儲かっている企業の真似をすることも必要です。」
最後に、「景気がいい、悪いは社長が決める事。当社は、常に社員一人一人が現状に満足することなく、必ずこの会社が繁栄していくという信念を持って未来に向かって邁進していきます。」と力強く締めくくって頂きました。
これからも活力朝礼を実践し、先行き不透明なこの時代を乗り越える真の実力のある人、組織、企業を目指して下さい。
次に倫理経営講演として、石川県よりお越し頂いた、株式会社芝寿し 代表取締役 梶谷晋弘氏に「日本創生の心 ―希望は心の太陽である― 」というテーマで講和をして頂きました。
昭和33年、先代社長がそれまで営んできた東芝の家電販売店から転業し、金沢に昔から伝わる祭り寿しの持ち帰り店「芝寿し」を創業しました。
最初、屋号を「東芝寿し」としましたが、東芝からクレームが出て「東芝」の「芝」をもらい、「芝寿し」になったそうです。
梶谷氏は、子どもの頃から、たった1個の100円の押し寿しを売る為に、夜中までお店を開き、必死になって働いている父と母の背中を見て育ったそうです。
「今や寿司屋は、流行がなく、在庫もいらない、代金はキャッシュというのが当たり前となっていますが、父と母は当たり前ではない商売をしてきました。」
創業初日の売り上げは600円でしたが、現在は北陸三県に35店舗、従業員500名、年間売上37億円となっています。
しかし、決して順風満帆ではありません。
梶谷氏は、大学を卒業後、すぐに入社し、ご飯炊きからスタートしました。毎日、掃除や釜洗いばかりだったそうです。
当時、熟練した先輩からご飯を炊く時の心構えとして、「お客様に喜んで頂けるおいしいごはんが炊けますように」と、呪文を念じながら釜のふたをすることの大切さを教えてもらいました。
おいしいものを作ろうとする想いは、経営にも通じるものがあります。
「人の成長を願うのもその人の『想い』が必要、会社の発展を願うのも経営者の『想い』が必要です。」
成功するかしないかは、その経営者が持っている志の違いで変わってきます。
梶谷氏が28歳のとき、先代社長から専務取締役の名刺を渡されました。
それ以来、すべて梶谷氏に事業を任されたそうです。
「現在、私にも息子がいますが、任せて口を出さない大変さを痛感しています。言いたいことを我慢し、信じきることの大切さを先代社長に教えてもらいました。」
33歳のときには、会社に労働組合も出来ました。
「私の行動からそうなりました。なんで自分の言うことが聞けないのかという傲慢な経営をしていました。」
その頃は、毎年売り上げが伸びていても、達成感も充実感もなかったそうです。何のために会社があるのか、何のために仕事をするのかわからず苦悩の日々を過ごしていました。
しかし、梶谷氏にも転機が訪れました。
平成元年、石川県に倫理法人会を作る為の設立準備委員になったことです。
その委員は梶谷氏を含めて3名でした。
設立準備委員会での「素直」をテーマにした講演の中で、「出会いは一瞬速からず、遅からず」を聴きたことがきっかけで、現在まで22年間倫理で「原理原則」を学んでします。
経営者の「器」以上に会社が大きくなったら会社は崩壊します。しかし、どうやったら自分の「器」を知ることが出来るか。
「まず、一緒に連れ添ってきた奥さんに聞いてみる事です。そして原理原則を教わるすぐれた師匠を見つけることです。」
また、「下関のフグがなぜ死なないか」という面白いお話もして頂きました。
「下関のフグを生きたままどうやって東京に輸送しているか。それは、水槽の中に、フグの天敵であるカワハギを入れることによって、常にフグは危機感を持ち続け、フグの死亡率が大幅に下がりました。」
「経営も同じです。不景気・不況だからこそ、会社が変わっていく絶好のチャンスです。」
「危機感」と「不安感」は全く別物です。
「経営者は常に危機感を持たなければなりません。しかし、危機感があっても、先のことが読めなくて明日のことがどうなるかわからない不安感があってはなりません。」
会社は、絶対にいつかは潰れるものです。
会社を潰さずに成長させる原動力は何か。99.99%社長の人間力によります。
100年続く企業の条件として、「徳がある人には、ピンチの苦しい時にいつも誰かが助けてくれた」共通点があります。
「上に立つ者の役割として、元気の中心でなければなりません。ダメになる会社は、ほとんどが内部から崩壊しています。」
この不景気は、2,013年まで続きます。
今のうちに経営者がしっかりと理念を確立し、人材教育をしなければなりません。
最後に、「創業の精神とは、今日、来て頂いて買ってもらって良かったとお客様がお帰りになるときに手を合わせることです。そして、こんな会社に勤めてくれる従業員にどうか幸せになって欲しいと想うことです。」と力強く締めくくって頂きました。
これからも、地域に愛されるよう努力し、どんな環境の中でも力強く生き残って頂き、「100年企業」を実現することを心から願っています。
第二部の懇親会では、生ギター演奏によるミニコンサートを開催し、梶谷晋弘氏、児玉雄二氏を囲んでなごやかな雰囲気の中で楽しいお酒を頂きました。
懇親会の中では、多くの仲間とともに語り合うことで良い刺激を受け、明日からのさらなる実践への意欲が湧いてきたことでしょう。
役員の皆様、そして参加されたすべての皆様、ご協力ありがとうございました。
文責 久万田 昌弘